2007年10月

Mn62o9cg  最上川観光交流推進協議会で、ロゴマーク、キャッチャコピーを募集しています。

 最上川は、山形県を流れる「山形の母なる川」です。これほどの川で、一つの県内だけを流れるものは珍しく、流域には、様々な自然、文化、歴史が根付いています。

 実は、関西とも繋がりが深く、江戸時代は北前船が、日本海を北上。山形の酒田港から、最上川を遡り、米沢に至りました。そのため、流域には、京都やその周辺の文化が伝わり、言葉や文化財なども関西の息遣いを感じさせるものが多くあります。
 
 最上川観光交流推進協議会では、最上川を活用した観光開発を行うため、国土交通省の協力を得て、流域の自治体、市民団体などが共同で観光振興を行うことを目的としています。

 今までに流域の観光資源の調査や、ガイドブックの発行などをしてきました。
 今回、より一層、最上川観光、リバーツーリズムを知ってもらうために、ロゴマークとキャッチコピーを募集することにしました。

 締め切りは12月27日。誰でも応募できます。また、ネットからの応募も可能です。
 
 ぜひ、関西からも、また他の地域からも数多くの応募をお願いいたします。海外からの応募も大歓迎です。

 詳細は、最上川リバーツーリズム 募集ページまで。 

H8clm0ze [E:danger]【ご注意】
 『MIXI』のコミュニティの記載から来られた方がいらっしゃるようですが、当方は全く関係しておりません。
 内容に対して批判をされる場合は、よく読んでからにしてください。また、匿名でのメールにはお答えいたしかねます。
 加えて、筆者は大変つまらぬ人間であり、「資金運用」にも「億万長者になる方法」などにも、全く関心がありません。そうした情報をお寄せいただく必要もございません。
  

 L&Gという会社が運営してきた円天市場というものが、破綻し、巨額の損害が出ていると、報道されている。

 1年以上前、ある必要があって、ゼミで地域通貨について勉強したことがあった。仕組みが解るにつれて、ゼミ生たちは「これはうまくやれば、金儲けに使えますねえ」と言い出したのである。そう、私も同じように新手の詐欺に使えそうだと思ったのだが、やっぱりいたわけです。 

 そういうわけで、この円天市場には、1以前から注目していた。ゼミ生とも勉強会をしたり、プレゼン用に研究させたりしたのであるが、結論は、破綻するというものだった。

 こうした問題には、あまり触れないのであるが、今回は敢えてここで取り上げたい。その理由は、一つには彼らが「地域経済の活性化」というような謳い文句を使っていたこと。疲弊する地方の商業者や農業者を騙して、こうした詐欺商法に巻き込んだことは許せない点であること。もう一つは、「地域通貨」や「コミュニティ通貨」、「電子マネー」というもののアイデアを悪用したものであるからだ。

 この円天に注目したのは、最初にその存在を紹介してくれた人物のせいである。ある地方の議員を務め、自身も農家であるという人が、私に熱心に円天というか、「大企業に支配されず、自分たちの経済圏を作ることで、富の流出を守る」ということを語ってくれたのは、2年ほど前のことであった。そこで手渡されたパンフレットには、総務省認可NPO法人の名前が踊り、有名な人物の名前が並んでいた。

 研究室に戻り、その円天なるものをネットを通じて調べて、まずは爆笑した。なにより、L&Gが、Ladys & Gentlemenの頭文字、販売している化粧品がPHC・・・なるほどこれはマルチ商法だと理解したのだが、非常に気になったのは、円天通貨に関してである。

 事件の詳細を知りたい方は、ほかを調べていただくとして、この通貨について簡単に説明しよう。

 まず、「円天」は一種の擬似通貨である。「円天」を持っていれば、加盟店やショールーム、販売会などのイベント、さらにカタログ通販などで買物ができる。
 では、この「円天」という通貨をどのように手に入れるかというと、一定額以上の『円』を運営会社であるL&Gに預けると、同額の円天が毎年もらえる。さらに退会する時には、最初に預けた『円』をそのまま返金してくれる。

 つまり、
 1)100万『円』 ⇒ L&G 
 2)L&G ⇒ 初回 100万『円天』
 3)L&G ⇒ 毎年 100万『円天』
 4)退会時 L&G ⇒ 100万『円』

 まあ、だいたい上記のように書いて、冷静に考えてみると、おかしな点が満載なのである。
 特に3)4)はむちゃくちゃだと言える。もう少し整理してみよう。

 

1)100万『円』 ⇒ L&G
 2)L&G ⇒ 初回 100万『円天』

 ここまでは、まだ大丈夫である。つまり、100万『円』はL&Gにあり、100万『円天』を持ち込めば取り替えてもらえる(はず。なぜなら、発行手数料などを考慮に入れないという仮定での話しだからだ。電子マネーだから発行手数料はかからないというのは、ありえない話だ。)

 さて、この段階で、「私」が100万『円天』を使って、加盟店から100万『円』相当の商品を購入したとしよう。

「私」 100万『円』⇒ 100万『円天』 ⇒ 100万『円』相当の商品

 だから、(もし本当に)100万『円』相当の商品を手に入れたのであれば、得もしていないが、損もしていないはずである。

 さて、ここが問題の一つ目なのであるが、仮に損も得もしないのであれば、「私」が『円』を『円天』に取り替える理由は何か。限定された加盟店でしか使えない『円天』なるものを、自分の持っている『円』と取り替える必要性はどこにもないのである。

 そう、つまり地域通貨でも、第一の難関は同じなのである。なぜ、地域通貨に取り替える理由があるのかだ。
 そこで、発行主体が思いつく、その理由とは、次の二つだ。

 

 ①プレミアをつける
 ②善行を行っているという

 円天の場合、
 ①は、使っても、毎年100万「円天」が手に入るという究極のプレミアに加えて、使っても、最後はちゃんと100万『円』が戻ってくるというものであった。
 ②も、世界経済を自分たちでまわすとか、大企業中心から地方の中小企業や自営業者たちが利益を守るためとか、そのためのNPOだとかと言っていたようだ。

 さてと、では次を見てほしい。

【Aさん 200万円天 Bさん 200万円天 Cさん 200万円天】 ⇔ 【L&G 300万円】

 3人が、100万円づつ円天に交換し、二年間、まったく使わなかったと考えると、その状態は上記の図になる。
 つまり、L&Gはプレミアとして100万『円天』をそれぞれにプラスしたわけだ。円天は、円と同価値で使えるはずであるから、円を円天に交換する理由は大きくあるわけだ。おまけに、地球環境の保護だとか、地球規模の経済に寄与するとかいう理由付けも荒唐無稽にしろある。(極めて新興宗教チックではあるが・・・)

 さて、この段階で、すでに破綻していることがわかる。つまり、彼らが一斉に『円天』を『円』に交換するように要求したら、どうなるのか。『円』は、300万しかないのに、同価値であるはずの『円天』は倍の600万もあるからだ。

 しかし、仮にAさん、Bさん、Cさんが熱心な会員で、お互い、『円天』は『円』と同価値だと考えて、売買を行っていれば、600万『円天』は三人の間をぐるぐる回るだけであって、誰も被害はでない。回っているうちは、問題が発覚しない。

 ここが味噌なのだ。

 つまり、誰からが、「これっておかしんじゃないの?円天なんてただの紙切れ(電子情報)でしょう!」と言った途端に、破綻するのだ。

 円天のホームページやパンフレットによると、会員数は10万人くらいいて、円天が使える加盟店も相当な数あるので、すでに「円天経済圏」なるものが形成されているから、一斉に『円』に換金せよという事態は発生しないから、大丈夫だという説明だったようだ。(大丈夫ではなかったようだが・・・)

 今回の円天問題は、単にマルチ商法の一種だと切り捨てることも可能であるが、地域通貨やコミュニティ通貨というものを議論する題材になるのではないかと考えている。
 もちろん、地域通貨やコミュニティー通貨をまじめに取り組んでいる方たちにとって、こんな詐欺商法と同一視されるのは迷惑だし、心外であろう。

 しかし、今回のように悪意というか、最初から詐欺を試みていると思われる場合ではなくとも、地域通貨を仮に善意ではじめたとしても、同じように破綻する可能性は高いのではないかと考えるのだ。

 

1)発行に関わる費用をどのように捻出するのか。
    発行に要する費用、偽造防止、そしてその維持には膨大な費用がかかるはずである。円天においても、電子マネーで携帯で利用可能だから、その費用が大幅に縮小できるのだという説明は、一見、納得できそうであるが、実際には相応の費用がかかる。

 

2)円と交換する理由付けはどうするのか。
    プレミアをつけることが多いが、それはそのまま発行主体が負担することになる。その費用はどこから捻出するのか。仮にプレミアをつけずに、善意だけに頼るとすると、そこまでの求心力がある理由付けができるのか否か。(円天でも、半ば新興宗教的な説得を行っている。)

 

3)保有する『円』以上の『地域通貨』を発行してしまった場合、どのように対処するのか。
    この問題に関しては、すでに企業が発行するポイントに対して疑念がもたれている。(日経ビジネス2006年4月24日号やWEDGE2007年6月号など)つまり、『円』の裏づけのない『擬似通貨』を発行してしまった場合、それを保有するものが『円』への変換を求めた場合、立ちいかなくなる。『地域通貨』の発行も、同様の危険性を孕んでいる。域内での流通量が、増大すれば増大するほど、その管理は困難を極めるのだ。

 

4)運営経費はどうやって捻出するのか
    これほどの高度な管理技術を保持し、セキュリティーも一定水準以上を保つためには、相当の運営経費が必要となる。さらに、それらを管理する人材も確保しなくてはならないだろう。だとすれば、その運営経費をどのように安定的に捻出するのだろうか。

 仕事柄、地域振興や商店街振興などに関連して、「地域通貨」の発行の相談を受けることがある。私の考えは次のようなものだ。

 

1)もし、『円』との兌換を行う通貨を発行するのであれば、上記のように発行、運営、管理に相当の経費が膨大なものになる。だとすれば、経営的にはマイナスにしかならない。

 2)地域内の流通が促進されるという点に関しては、現状では疑わしい。なぜならば、多くの商店や企業や個人は、域外からさまざまなものを調達し、また販売し、流通させて存立している。その中で、域内だけ流通する通貨を発行しても、結果として、兌換できなれば経営を維持できない。

 3)仮に、『地域通貨』というものを、円との兌換を考えずに、例えば、ボランティアなど善意の際に使うものだと切り離すのであれば賛成である。あるいは、お祭りなど、一定期間のイベントとしてやるのならば、意味があるかもしれない。

 円天を最初に調べた時に、地域通貨、コミュニティ通貨、電子マネー、お財布携帯など、それらのアイデアをうまく利用していることに舌を巻いた。よく研究したものだと。

 地域通貨を地域活性化の切り札として主張するサイトなどを見ていくと、大きく分けて、どうも二つの大きな流れがあるようだ。
 一つは、全共闘世代の共同体志向の強い人たち。大企業や政府というものに批判的であり、コミューンだとか、コミュニティーだとか、そういうものに強い憧れを持っておられる人たちの動きである。あるいは、そういう人たちの教育なり、影響なりを受けている人たちが中心のもの。
 もう一つは、電子機器メーカーと、それに連なるシンクタンクなどの動きである。こちらは、どうも電子マネーとか、そういう機器類で儲けようと思っておられるようである。こちらの流れは、どうも税収が上がらず、行政サービスが低下しているものを、住民の労働でカバーしよう、その代わりに賃金を「円」ではなく地域通貨で払うことで、地域を活性化しようという発想のようだ。

 
 いずれの流れにも、私の考えはそぐわないようだ。

 皮肉なことであるが、『擬似通貨』をここまで大々的に通用させて、『円』と換金させた事例は、円天が初めてではないだろうか。仮に円天が、怪しげな健康食品を売りつけず、年率100%という法外なプレミアをつけず、まじめに運営していたら、地域経済を救う広域型『地域通貨』として成功していたのだろうか。私は、残念ながら、そうは思わない。

 私は、いずれにしても円との兌換を行う形での地域通貨の発行には疑問を持っている。
 そして、今回の円天事件でもっとも残念なことは、ここまで大きくなるまでにもネット上などではかなりの問題となっており、地域通貨などとの類似性も指摘されていたのに、研究者にしろ、地域通貨を推進している役人にしろ、賛同者にしろ、円天の事業について疑義を訴える人が少なかった点である。現在も、大手新聞社などの報道は、ほとんどが健康食品販売に関するマルチ商法だけの説明だ。

 地方の経済の疲弊はひどくなっている。高齢化も進んでいる。今後、こうしたいかにももっともらしい、しかしトンデモな地域振興風の詐欺行為などが多発する可能性は大きい。その時に、早めに警鐘をならすことも、専門家と名乗る以上、重要なことだと、自分への戒めとしても今回の事件を記憶にとどめておきたい。

[E:memo]追記
 実は、今回の事件について、少しだけでも警鐘を鳴らしておこうと、ものづくり共和国メールマガジンに記事を書いたのです。しかし、当時の段階では特定企業の名前を出すことは断念したのでした・・・

●もの国総合研究所マンスリーレポート 第75号:
・マルチ商法が利用する「地域通貨」って?(その1)

●もの国総合研究所マンスリーレポート 第76号:
・マルチ商法が利用する「地域通貨」って? (その2)

 インターネットで流行っているものには、すぐ飛びつく中村ゼミ。(ただし、安くて、簡単で、文系人間に理解できるものに限るし、飽きるのも早いのだが・・・)
 
 今回、日本語ドメインを取ってみました
 
 http://www.中村研究室.jp
  ↑ [E:shock] リンクされませんから、コピーして直接、入力してください。


 このアドレスは、従来のゼミ紹介のホームページ

 http://monodukuri.jp

 に接続されるように設定されています。こちらのホームページは、ゼミ長の嶋田くん(日本福祉大学)が管理していてくれて、ゼミの活動の状況や、ゼミ生の紹介などが掲載されています。ぜひ、こちらもご覧ください。
 
 日本語のドメインですが、2001年2月に登録が開始。もちろん海外では通用しない[E:smile]のですが、対応するPCや携帯が増えているために、その数も急増中とかで、この三年間で約3倍だとか。2007年5月現在の累計登録数は約13万件で、.jpアドレスに占める割合も14%程度にまでなっているとか。最初の頃、電車の中吊り広告で、某大手サラ金会社が日本語アドレスを大々的に書いてあった頃は、「なんじゃこりゃ」と馬鹿にしていた[E:wink]もんだけど、そういや最近、よく目に付くようになってきました。

 さて、この自国語ドメインですけれど、日本語だけではない[E:sign01] 各国の自国語350カ国語以上に対応したドメイン名が設定可能になっているそうです。非英語圏でのインターネット活用を促進するという意味もあるらしく、今後、増加していくのではという見方が多いようです。
 確かに、私たちのゼミが持っているページも、すべてが日本語。(情けない話ですが・・・)自国語ドメインになると、ほかの国では見に来ることさえできなくなる可能性もあるような気がしますが、そもそも、その国の言葉できなければ、HPを見ても仕方ない訳で、そう考えると、大丈夫なのかなと思ったり。
 しかしまあ、もう少し英語で情報発信をしなくてはいけないなあと、逆にちょっと反省しているところです。
[E:sad]

 今、流行の[E:smile]「オッパッピー[E:sign01] そんなの関係ねえぇ[E:angry]」を眼前でやられると・・・
 
 やっぱり素人のわたくし、どうしていいのかただ笑っておりました・・・・
 
 その模様は、今夜の『日テレ系人気番組が大集合!世界一受けたい授業!!』午後6時半から・・・で。
 
 いつもとは少し違った雰囲気で、スタジオもものすごい人出でした。
 
 オッパッピーで、呆然としたので、どんな風に写るやら・・・

☆いつもの番組ができるまでの裏側はこちら→
【番組ができるまで】

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